朝と夜
希望ってただ優しく気持ちのよいものではないのだと、そんな当たり前のことに嘆かわしくもやっと気付いたのです。
時にポカポカと心地よく幸せを感じることもあれば、ジリジリ照り付け私たちを焦らす。
よく光に例えられるのだけれど、まさにそれが希望なのだと。
絶望もまた同じように苦しいだけのものではなかった。故に人を魅了して止まない。
暗すぎて視野を狭くしてしまうが、甘美でうっとりする瞬間がある。
しかもこれ、どちらとも善でも悪でもないし正義でも不道徳でもない。
どちらか一方だけで存在し得ないし、下ったら登る。暮れても昇る。
なんてことだ。月と太陽なんだろうか。
人々が寝静まった夜に眺める月の美しさ。私だけが見つめている気持ちになるのは、夜が暗いからだろうか。
新聞配達が来る頃、朝焼けに遭遇してしまうと情けなくなるのは皆が活動を始めるのにと、自分を蹴っ飛ばすからだろうか。
昼夜逆転をやってしまうのは……