乱雑な部屋にいる
浅い絶望しか感じ得ないから、私には何もない。せいぜい退屈や悲しさしか、ない。
大きな喜びを感じ、美しいものの美しさがわかる人達には巨大な絶望があるのだろう、きっと。
感受性とはそんなもんだと思う。豊かになるにつれ、想像もつかぬ深い傷が増えていく。
感受性は磨けるものなのだろうか?
もしそれができるなら絶望をもっと知っていきたい。カッコつけてみたい。
夢を、「信じていればいずれ叶う」なんてちゃちな言葉で締め括ってしまうのが、私は大嫌いだ。
「夢を歌おう」をテーマに掲げたNHK紅白歌合戦はよかった。夢を歌いたい。
あるのか、ないのか、分からないようなもので出来ているのが人生なのに、「叶う」なんて無責任に言わないで欲しい。その気がないなら口を開くな。自戒の念を込めて。
夢を歌うために、絶望を知って生きるしかあるまいのだと。
散らり放題の汚い部屋に一輪だけ花を飾ってみたいな。